朝になって、少しは冷静になれるかと思ったけど、一日中 頭にもやがかかった状態だった
お風呂で湯船に浸かっていると、また色々な事を思い出してくる、色々な感情が浮かんでくる
気がつくと、またぼろぼろと泣いている
声を出して泣いてしまう
以前過去の事を思い出した時は、まるでポップコーンが弾けるように、火薬が弾けるように、たくさんのことがふきだした
今回は過去の私の思いが、静かに音もなく舞い降りて来た
雪のようにしんしんと心の中に降りてくる
それはぼたん雪
決して、こな雪のように細かくなく、さらさらともしていない
降りてくるぼたん雪を私はひとつひとつ手のひらで受け止める
水分が多いぼたん雪は手のひらの中でべちゃっと潰れる
思うような形で記憶は現れず、何度も雪を受け止める
大好きだったお父さん
大嫌いだったお父さん
どちらも私のたったひとりのお父さん