アダルトチルドレンサバイバー備忘録

一般人の中に紛れ込む病み(闇)人。主にメンタルのことを好き勝手に徒然と書いています。自分の為に、家族の為に、ずっと自分自身のカウンセリングを続けています。

家族

家族で住んでいたあの家の客間は

家族のものがいっぱいあった

父親が、居間と客間の通し間の襖を外し
2部屋をひとつにしてくれたので

私が客間でピアノを弾くと、
居間の向こうの台所にいる母親の所まで
聞こえるようになった

ピアノの上には、ガラスケースの
日本人形とフランス人形が飾ってあった
日本人形は怖いけど💦
フランス人形は可愛かった
おめめがぱっちりで、○○に似てるね
と母親がいってくれることが嬉しかった

ロンドンの近衛隊の人形
黒くて長ーい帽子の部分が外せ、そこがピアノを拭くダスターになっていた

ピアノの左は壁面で、兄の木版画
金賞の長四角の札がついたまま飾ってあった
剣道をして竹刀を振り上げてる自分の姿
防具のネームの苗字まで、キレイに掘られ印刷されている
版画は反転するから、苗字を逆に掘ったのがすごいなあと、そこが自慢だった

私の、校舎を描いた水彩画も貼ってあった
きっと、私たちが賞をとる度に
母親が飾ってくれてたんだと思う

それらをチラ見しながら、いっつもピアノを弾いてた
母親が上手だと誉めてくれてた

ピアノの椅子は、まん丸
回転させて、わざと目を回らせて遊んでた

対角する壁面には、背の高いサイドボードがあった
父親の若い頃の野球のトロフィー
高そうなウィスキーのボトル
北海道のお土産の陶器のビアマグ

引き出しの中に兄と父が時計やコロンをしまっていた

鴨居の上には、父親手作りの風景パネル
カメラが好きな父親は、旅行に行くと
写真を撮り、大きく伸ばしてパネルを作っていた

函館の夜景の写真がいちばん好きだった
ピアノの椅子に座って右上をみあげると
そのパネルが目に入った


客間と言っても、お客さんをもてなす部屋じゃなく
自分達がくつろぐ部屋だった

レコードを大きい音でかけて
兄と物真似をして似てるかどうか競ったり
レコードの手入れをしながら
ザ・ベストテンの話をした

ソファに座り、足をテーブルに投げ出して
本や絵本を読んでいた


その部屋にしょっちゅういたのに
いつもきれいだったのは、母親が片付けてくれていたからだったと今になり思う