『生きることに疲れた人は真面目な人である。努力してきた人である。努力している時に、まさか自分がこのようになってしまうとは予想もしなかった。自分の努力は、いつか報われると思っていた。いつか皆から賞賛されると思った。』
この文を読んで心臓が掴まれたように痛かった。
この本の著者は私のことをずっと観察していたのか?っていうくらいびっくりした。
これって私じゃん。
ばかばかばか
ここでまた自分を「ばか」って責めることが真面目すぎるのかと落胆した。
今の苦しみはかならず報われると信じていた。
苦しむことに強さが生まれると勘違いしていた。
これを読んで、
自分の思考のからくりが分かった。
なぜ 自分がわざわざ苦しみが多い方を選択してしまうのか。
なぜ 同じ出来事で他人と違う受け止め方をしてしまうのか。
目からウロコ。
むさぶるように、すごいスピードで読み終えた。
ほんっとに脱力した。
著者の加藤諦三氏はかの有名なラジオ番組「テレフォン人生相談」のパーソナリティ。ACやメンタルヘルス系のブログによく登場する。
20代の頃、仕事の車の中で同僚とよくこの番組を聞いていた。
その頃の私は、メンヘルとは無関係だと思っていて、ゲラゲラ笑いながら同僚と人生相談を聞いていた。
人の不幸を笑って聞いていたのである。
サイテーな女。
そのパーソナリティの方がこんな分かりやすい本を出していたなんて知らなかった。
たまたま、古本屋でみつけた本。
何気なく読み始めたら衝撃的だった。
この内容なら、治療開始やカウンセリングをはじめて間もない方でも、フラッシュバックなど苦しむことなく読み進められると思う。
内容も難しくなく、専門的でもなく、一般の人にわかりやすい。
私にとっては自分を見つめ直すきっかけを教えてくれた本だった。